神奈川工科大学 大学院
工学研究科 応用化学・バイオサイエンス専攻
修士課程2年
U.Hさん
神奈川県立麻溝台高等学校出身
神奈川工科大学 大学院
工学研究科 応用化学・バイオサイエンス専攻
修士課程2年
U.Hさん
神奈川県立麻溝台高等学校出身
細菌をはじめとする単細胞生物は、人間の体内を高速で移動しています。進行方向の障害物を避けながら進む様子は、まるで高性能ロボットのよう。細菌などは脳を持たないにも関わらず、どのようにこうした無駄のない運動を実現しているのでしょうか? その秘密は、細菌が持つ分子モーターにあります。分子モーターは、20種類以上のタンパク質で構成されており、それらが相互に作用することで一連の運動を実行しているのです。
私は高度好熱菌という細菌を対象に、分子モーターを構成する各タンパク質の役割を研究しています。この細菌は、単に移動するだけではなく、外部のDNAを内側に取り込んだり、内側にある病原性の因子を外側に出したりする役割を担っています。その機能を分析することで、病原性細菌の感染経路などに迫ることができます。また、分子モーターの構造を生体内で動くナノロボットの設計に応用するなど、工学分野における可能性も秘めています。20種類以上に及ぶパーツをそれぞれ分析することには苦労しますが、パズルのように謎を解明していく過程にやりがいを感じています。
私は生物が好きで現在の研究を始めました。しかし、研究の過程で工学分野にも関心が広がり、自動車の部品メーカーに就職することを決めました。分野は異なりますが、小さなパーツを分析してきた経験を自動車に応用しつつ、自らも社会の一員として日本の産業を支えたいと思います。
分子モーターを構成するパーツを調べる際、タンパク質を一つひとつ取り出すのは大変です。そこで、私の研究では、遺伝子操作をしてからタンパク質を生成する手法を用いています。具体的には、対象となるタンパク質の遺伝子を大腸菌に組み込む作業。これにより、タンパク質の特定の機能を大腸菌に発現させることができます。学部時代から取り組んでいる研究ですが、大学院に進学したことで、個別のタンパク質だけでなく、分子モーター全体の機能を俯瞰できるようになりました。
タンパク質の立体構造を3D CG技術を用いてモデル化したもの
学校推薦型選抜の理工系女子対象公募生入試が、2025年度より「総合型選抜」として実施されます。試験では、学科ごとのテーマに応じた講義を受講してレポートを作成し、その内容に関する質疑応答を含む面接を実施します。この変更により、女子のみなさんの持つ多様な可能性がより豊かに評価されます。
2024年に始まる「理工系女子教育プログラム」は、学部学科での基礎・専門教育に加え、理工系女性向けに特化した教育を体系化することで、未来の技術社会を担う人材を育成します。1年次の「理工系キャリア開発」を軸に、その後「プロジェクト」や「実践型インターンシップ」などを自由に選択して受講します。
■工学部:機械工学科(機械工学コース/自動車システム工学コース/環境・エネルギー工学コース)/電気電子情報工学科(電気電子情報工学コース/情報エレクトロニクスコース)/応用化学生物学科(応用化学コース/応用バイオコース/生命科学コース) ■情報学部:情報工学科/情報ネットワーク・コミュニケーション学科/情報メディア学科/情報システム学科 ■健康医療科学部:看護学科(看護師・保健師養成課程)/管理栄養学科(管理栄養士養成課程)/臨床工学科(臨床工学技士養成課程)
アキレス、厚木市立病院、アマダ、岩手医科大学附属病院、エームサービス、SMC、NSW、オカムラ、鹿島建設、神奈川中央交通、きんでん、グリーンハウス、国立国際医療研究センター病院、山九、JVCケンウッド、シャープ、スタンレー電気、ソフトバンク、高砂熱学工業、東亞合成、東名厚木病院、日産自動車、日清医療食品、日本医科大学付属病院、東日本電信電話、東日本旅客鉄道、富士通ゼネラル、本田技研工業、ミネベアミツミ、モスフードサービス、ルネサスエレクトロニクス ほか
(※2023年3月卒)
〒243-0292 神奈川県厚木市下荻野1030
入試課 TEL:046-291-3000